アサエルの消費者行動類型
- 山田 修司
- 2018年5月12日
- 読了時間: 3分
「アサエルの消費者行動類型」は、「製品関与の度合い」と「知覚差異」という基準で、消費者行動を4種類の類型にカテゴライズするモデルです。
「製品関与」とは、消費者がある製品に対してどれだけ重要性やリスクを感じるかの水準を指します。つまり、「どれだけこだわりを持っているか」ということです。
製品に高い関与を示し、知覚差異が大ならば「複雑型購買行動」を起こしやすいとされています。例えば、高価格かつ選択の自由度や違いが大きいもの。具体的には、家や自動車などが該当します。どのような選択肢があるか色々なメーカーのものを見て回って、結果的には価格が多少高くなるとしても自分のライフスタイルとマッチしたブランドや製品を選択しようとする行動を取りやすいカテゴリです。
製品に高い関与を示し、知覚差異が小ならば「不協和解消型購買行動」を起こしやすいです。例えば、高価格であるものの製品ごとの違いがわかりにくい商品。これは、家電製品に多く、テレビ、洗濯機などが当てはまります。製品ごとの機能差異がわかりにくく、ほかにもどのような製品があるか探してみたり検討してみたりするけれども、結局何がベストなのかよくわからなくなってしまい、最終的には価格を重視して決めることになりがちなカテゴリです。
製品に低い関与を示し、知覚差異が大ならば「バラエティシーキング型購買行動」が発生します。これは、嗜好品とされるお酒やお菓子などが当てはまります。そのときの気分や店員さんのお勧めによって、日本酒を買ったり、日本酒というカテゴリの中でも違うブランドのものを気軽に買ったりすることができる選択肢の幅のある商品はこのカテゴリに該当します。
製品に低い関与を示し、知覚差異が小ならば「習慣型購買行動」になります。こだわりが少なく、選択肢の数も限定されているもの。例えば、食品や日用品、必需品が該当します。これらの商品は、店頭で非計画的かつ反応的に購買行動を起こしやすいものとされています。
そして、過去に購入済みのカテゴリのものを再度購入するときには、過去に得た経験則をもとにして、情報処理を簡略化する「ヒューリスティックス」という判断処理が発生しやすいとされています。「ヒューリスティックス」による判断は、必ずしもベストな判断にはなりませんが、消費者本人としては十分に満足できる選択をできたと納得しやすい結果を得ることができます。
このあたりも、みなさんの生活の中で身に覚えがあると思います笑。これらの類型は、日常の様々な場面で頻繁に発生しています。自分達の売っている商品がどのカテゴリに当てはまるのかを考えながら、消費者にどのように捉えられているのかを考えてみると面白いと思います。

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