生産管理の基礎 中編(生産管理の概要)
- 山田 修司
- 2018年3月3日
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資材(Manufacture)、人(Man)、機械(Machine)。この3つを総称して生産の3Mと言います。これに、生産方法(Method)を加えたもののことを生産の4Mと言ったります。
さらに、製造業では、欠陥がなく顧客のニーズを満たせる所定の品質(Quority)を持つ製品を、適正な原価コスト(Cost)で、必要な納期までに必要な量をデリバリー(Delivary)することが要求されます。これら3つの条件をまとめてQCDと呼び、これは生産活動の中で製品が満たすべき最低条件として生産の3条件と言います。製品が満たすべき条件(QCD)を顧客視点から見たときには、需要の3要素と言います。
生産活動の中では、それらを適切に管理していく必要があります。つまり、ヒト・モノ・カネ・情報を管理・統制し、QCDを最適化していく必要があります。それをスムーズに回していくための生産統制のための仕組みで代表的なものが、いわゆるPDCA(Plan/Do/Check/Action)と呼ばれる管理サイクルです。PDCAサイクルは、生産を予測し、その予測から計画を立て、最適化・改善をしていくサイクルを回していく活動です。
より具体的には、生産の3条件であるQCDを管理していく生産の一次管理(品質管理、原価管理、工程管理)と呼ばれる活動がありますが、これは製品の品質、原価、納期を満たしていくための管理活動です。
そして、さらに生産の4Mを管理していく生産の二次管理という管理活動もありますが、そこではモノの管理(資材管理、外注管理、在庫管理)、ヒトの管理(労務管理、人事管理)、生産方法の管理(運搬管理、作業管理)、機械の管理(設備管理、レイアウト管理、工場計画)をやっていきます。
じゃあ、具体的にどうやって管理していくかというと、生産の4Mの観点では特性要因図というツールが現場では用いられることがあります。あの魚の骨みたいな図ですね。魚の骨図とか、フィッシュボーン・チャートとも言います。ある会社さんが何かが悪いからQCDを満たせないんだよねーって言ったときには、特性要因図を用いて生産の二次管理まで掘り下げて分析したりします。
生産管理の要素や諸条件、あるいは専門用語というのはJISの定義が引き出されていることが多くて複雑ですが、製造業にお勤めの人であれば、なんとなーく現場感覚で理解できる部分が多いのではないかなと思います。

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